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2011年8月 1日 (月)

自由主義はお玉杓子のごとく、共産主義は蛙のごときものである。

「わが国においては共産主義が猛獣毒蛇よりも憎むべきことをみな知っている。

しかし、自由主義がさらに恐るべきものであることにはほとんど注意する者は少ない。

されど、自由主義はお玉杓子のごとく、共産主義は蛙のごときものである。

自由主義は毛虫にごとく、共産主義は蝶のごときものである。

おおむね共産主義は自由主義が行き詰ったところに出来たるものであって、
自由主義を歩行する者が、その関門に行き当たり、その一関を排しきたるところに、
共産主義は出てきたものである。

されば共産主義を壮絶せんとせば、まず自由主義に警戒を加えねばならぬ。

わが国が共産主義のもっとも流行したるときは、
他方において自由主義のもっとも流行したるときである。

明治末期より大正の上期を回想すれば、われらはじつに、
今日でも戦慄を禁ずるあたわざるものである。  ~つづく」

徳富蘇峰
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2010年12月 2日 (木)

宇田信一郎氏 日本の政治、経済、社会、安全保障に関連して。

http://www.youtube.com/watch?v=revc71-uaVQ&feature=&p=C7D48F059E97D2CE&index=0&playnext=1

20100920 純日本人会 取材会 宇田信一郎
日本の政治、経済、社会、安全保障に関連して。

宇田信一郎

新政研究会
ロンドン大学LSE(政治経済学院)国際社会経済フォーラム
G8サミットリサーチグループ
日本グローバル戦略研究会代表

昭和10年(1935年)5月25日生、昭和33年慶應義塾大学法学部政治学科卒。NHK国際局、報道局、経営企画室主幹、
監査室主幹、会長室主幹を経て平成4年退職(現在、会友)。

平成5年より日本でのLSE(London School of Economics & Political Science)国際社会経済フォーラム会長
をLSE学長より委嘱される。現在まで、国際交流基金、の援助を得たり、国連大学、NHK、民放、国際問題研究所、国際金融情報センターとの共催や、JETRO、社会経済生産性本部、日本経済新聞などの後援を得たりして、27回のフォーラムを開催。

LSEと協定のある、東京大学、慶應大学、一橋大学などの間接的協力を、時折、得る。
1996年より1998年までLSE Visiting Fellow、1998年12月より LSE Asia Centre のHonorary Associate なる。
2000年初めよりG8リサーチグループ・メンバー。

計画行政学会、国際開発学会、英国王立国際問題研究所、IIC 会員、日本経済研究センター特別会員。

交詢社、外務省国際会議、英国政府シンクタンク等で講演。

2010年6月26日 (土)

第1回 丹羽経済塾関西 in 夙川の動画ができました。

10/06/26(土) 19:08第1回 丹羽経済塾関西 in夙川

連続再生URL http://www.youtube.com/watch?v=KNiEZG6dOt8&feature=PlayList&p=E9BFC503429B02C5&index=0&playnext=1

10/06/26(土) 19:08第1回 丹羽経済塾関西 in夙川

日 時 : 5月4日(火)12時45分受付
会 場 : 夙川公民館 2F 第一集会室

講演者 : 大阪学院大学名誉教授 丹羽春喜 先生
【プロフィール】 http://www.niwa-haruki.com/
1930 年芦屋生れ。関西学院大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。ハーバード大ロシア研究センター所員、関西学院大教授、筑波大教授、京産大教授、 日本学術会議会員、大阪学院大教授を歴任。著書に、「ソ連軍事支出の推計」で防衛学会出版奨迎賞、「新正統派ケインズ経済論の基礎」(学術出版会)、「政府貨幣特権を発動せよ」(紫翠会出版)等多数

テーマ : 「ケインズ革命を完遂させることの意義」
日本国が890兆円もの借金?では債権者は誰か?一方日本は米国債を大量に所有し、諸外国に巨額の貸付をしてきた世界最大の債権国なのに!? その疑問がここで解ける!しかも具体的な解決策を提示します。政府通貨を発行してもインフレにはならないデフレギャップの数理科学的な計測方法や、現行法(通貨に関する法律第42号・日銀法第38条・第43条)により、政府の閣議決定レベルで、明日にでも実行可能!

主催 : 丹羽経済塾関西事務局
後援 : 日本経済再生政策提言フォーラム 丹羽経済塾事務局

2010年2月 6日 (土)

日銀文学は素晴らしい、素晴らしすぎて理解不能だ。

日銀文学とは

『何も言わずに何か言っているように見せる』非常に高度な文学である。

もともと理解不能なバカな新聞記者は、答え有りきで質問するが日銀もまたその質問をトートロジーで返すので、結局記者は"日銀文学"解読不能で新聞には誤報が載る。
結果、国民は誤報を誤報と知らずそもそも誤報とも分からず余計な混乱を自ら招くこととなる。

日銀が長期のデフレ下で量的緩和やゼロ金利を解除したことにも問題があったが、そもそも資金需要を生み出さねば何もできないというのが日銀の本音 であり、ここまでカチコチに経済が固まった中では、大規模で長期的な財政政策を打たなければ金融緩和だけしても市場に資金需要は生まれないのだ。
日銀はそれを分かっていながら記者会見で「何もできません」と答えるのは日銀ジェントルマンシップに法らないので、バカ記者を相手に意味不明な会見を開くのだ。

さらに日銀は金融機関であり通貨の番人でありながらとても高度な文学表現を使う。
日銀のホームページを開いて見ると、"日銀文学"の凄さが分かる。
「長め、高め、やや低め、緩やかに、和らいで~」など非常に曖昧なその文学的表現は日銀の"日銀文学"を表す最たるものだ。

日銀文学は素晴らしい、素晴らしすぎて理解不能だ。

日銀の景気回復の視点と、国民の景気回復の実感との不一致に問題があるのだが、それを「みなし公務員」である日銀自身の訓詁主義によって悪意なく正当化し、国民もまたその実態を知らない点に問題があるのだ。

こう考えるとある種日銀は、日銀ジェントルマンシップに基づき健全に仕事をこなしている面もあると解釈できるかもしれないが、このような現状の日 銀のあり方についてしっかりとした法整備をするなどして、日銀に政策決定の説明責任を課してこなかった点とそれすら気付いていない若しくは気づきながら放 置した?政治家にも問題があったのだ。

このデフレ不況を乗り切るためには、大規模な財政政策の実施と共に、その際起こるであろう民間金融機関の資金需要を、日銀と金融庁の連携で大規模な金融緩和政策を打つことでクラウディングアウトをセーブすることだ。
そうして政府と日銀が相互に対応することで、経済は安定的に拡大基調に乗り、健全な金融や財政再建が達成できるのだ。

そしてそれができるのは、参議院予算委員会で「乗数効果と消費性向の関係」を聞かれて説明出来ずに一時中断しオロオロしながら官僚に教えてもらっていた菅直人財務大臣でなく、経済の分かる亀井静香さんだ。

話は変わるが経済主義の対立が表現された面白いラップミュージックの動画があったので載せる。
動画の途中にウォール街の「bull」が出てくる。
映像もなかなか凝っていて面白い、トラックも聞き慣れた物だけどいい。

いま経済論壇の若い世代では、好況不況、その時の状況によってそれぞれの政策を打つのが良いというニューケインジアンが主流になりつつある、らしい。

極上コイル

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「もしかして日銀はアホ?」論議に決着【その1】

「日銀はまだ寝ぼけている」(亀井金融相)をはじめ批判が集中。摩訶不思議な組織の正体をスッキリ解説する

◆二番底が懸念される中、注視される日銀の動向。で、日銀って何だっけ?

 モノは安いが、給料も安い。「ともすれば、オレも路上?」という不安ももはやシャレにならなくなっている。出口なし。長引く不況に昨秋以降、金融政策を担う日本銀行への批判が集まっている。

 新聞や雑誌が「物価状況に対して、日銀の認識は極めて甘い」(東京新聞11月21日)「日銀、力不足の緩和策」(日本経済新聞12月2日)、 「日銀はデフレ問題に対して腰が引けている」(エコノミスト12月8日号)と、日銀の消極的な姿勢を書き立てば、菅直人副総理兼財務・経済財政担当相も、 「その金融政策について、さらなるいろいろな政策手段はある」とチクリとご注文。亀井静香金融相に至っては、「日銀は時々、寝言みたいなことを言う」、 「日銀は数字を見る力が弱い」と言いたい放題の日銀批判を展開中だ。

 そんな「日銀ダメ論」が噴出しているが……えっとそもそも日銀の仕事って何だっけ? 「銀行の銀行」「発券銀行」「政府の銀行」という役割を担った中央銀行ということは、知っているけど……。

 白川方明総裁の会見は、「景気は大幅に悪化した後、下げ止まりつつある」って、わかりにくっ! 「11年まで物価下落圧力が続く」と言いつつ 「こうした物価情勢を『デフレ』という言葉で呼ぶかどうかは論ずる人の定義如何によりますから」(10月30日)って、なぜ、今さらデフレ定義論争?

 とにかく、我々としては、景気をよくしてもらいたいだけ。

「1 月14日に発表された機械受注は、87年以降で過去最低を記録。求人が安定しているのは医療・福祉分野だけであとは全滅といった状況です。このまま、デフ レを放置したら、二番底にいく。参院選後、さらに悪くなり、来夏まで続くでしょうね」(経済アナリスト・森永卓郎氏)という最悪のシナリオは回避してほし いのだ。

 それは、日銀の仕事ではないの? 日銀って、やっぱりアホなの? 盛り上がる日銀バッシングの中、今さら聞けない、日銀の不思議を探ってみた!

2010年2月 1日 (月)

第一回目キャンペーン

10/2/1(601号)経済コラムマガジン

第一回目キャンペーン

  • 財政再建運動とその節目
    先週号で、少なくとも今まで、騒がれているほどには日本の財政に問題がなかったことを説明した。しかし筆者の観測では、これまでマスコミを通じ日本の財政 が危機という大々的なキャンペーンが張られたことが2度ほどある。最初のキャンペーンは、先々週号で取上げた鈴木善幸首相の「財政非常事態宣言」が出され た頃である。この時には公債の発行残高が100兆円に迫っていた時期であった。

    二 度目は、本誌がスタートした96年から97年にかけたあたりで、第二次橋本政権時代である。橋本自民党は、行財政改革を掲げ先の衆議院選挙で大勝してい た。ちょうどこの頃、国と地方の長期債務残高が500兆円を越えそうになっており、新たなキャンペーンが始まった。財政再建運動はこのような節目に会わせ て行われてきた。

    無責任なマスコミのキャンペーンであるから、10/1/18(第599号)「財政非常事態宣言」の 城内実衆議院議員の質問主意書にあるように、財政危機と騒いでいる割に根拠はとても薄弱である。例えば金利がジワジワと上昇してきたといったような客観的 で科学的な事実は全くない。しかしこのようないい加減なキャンペーンであっても、大衆は動かされ、最終的に政治も動く。


    鈴木善幸政権時代前後に公債発行が増えた経緯は前述の10/1/18(第599号)「財政非常事態宣言」で述べた。そして大平・鈴木・中曽根政権時代の行財政改革(いわゆる増税なき財政再建運動)によって日本経済は間違った方向に動いた。

    ゼ ロシーリングなどで財政支出の伸びが抑えられた。例えば整備新幹線の工事も「三大バカ査定」の一つと罵られストップさせられた。しかし日本は既にデフレ経 済に突入していた(後ほど触れるが、この事を指摘する者は少ないが重要である)のに、財政支出を抑えれば経済が外需依存に傾くのは当然のことであった。


    ま たタイミングが悪く、当時のレーガン政権の間違った高金利政策(FRB議長はボルガー)によってドル高・円安が続いた。したがって内需は緊縮財政で不振で あったが、輸出がどんどん伸びたので日本経済もそこそこ成長した。これによって人々は財政再建と経済成長が両立するといった錯覚に陥ったのである。

    こ のような外需依存となった日本経済に冷や水を浴びせたのは、85年の「プラザ合意」による超円高であった。円相場は米ドルに対して220~250円程度で 長い間推移していたが、短期間のうちに150円台(最終的には120円台)まで急騰した。これによって日本は酷い円高不況に襲われたため、日本はこれを契 機に方針だけは内需拡大に大転換することになった。

    しかし日本には財政再建にこだわる雰囲気が残っており、景気対策は財政支出ではなく金 融緩和にウエートを置いたものになった。この金融の超緩和が続き土地ブームと株ブームが起った。いわゆるバブル経済である。ところがこのようなバブルがい つまでも続くはずがなく、最後にバブル経済は崩壊し、日本経済は今日でもこの後遺症で苦しんでいる。しかしバブル生成の元をたどれば、「財政非常事態宣 言」などの非科学的な根拠による財政再建運動であった。


    ちなみに中国は、日本のこの失敗を知っているから、どれだけ非難を受けようと頑として人民元高を拒否している。一昨年まで人民元は少しずつ高くなっていたが、昨年からは米ドルに完全にペッグしている。


  • 公的年金の積立金の推移
    筆者の持論は、オイルショックの後(75年頃)から、日本経済はずっとデフレが続いているということである(これについては将来また取上げる)。つまり田 中角栄首相の列島改造ブームによるバブル経済が崩壊した頃から、日本のデフレはスタートしたと考える。要因の一つとして大きな土地の売却代金が実物経済に 回らず、金融機関に眠ったままになったからである。これについては04/10/4(第361号)「日本経済のデフレ体質の分析(その1)」から04/10/18(第363号)「日本経済のデフレ体質の分析(その3)」の3週で述べた。

    ここでは日本経済をデフレ体質に陥らせた要因は主に二つあり、その一つが土地の売却代金と述べた。しかしもう一つの要因は年金の積立金と指摘したが、これについてはそれ以上ほとんど言及しなかった。


    そこで今回、公的年金の積立金の推移をここに示す(この表は今後何回か使う予定)。
    (積立額合計の推移 単位:兆円)
    年 度積立金合計
    7836
    95162
    96171
    97179
    98186
    99193
    00196
    01195
    02197
    03197
    04198
    05193
    06191
    07188

    この数字は厚生労働省のHPから拾ったものである。しかしHPには95年度以降の数字しか掲載されていない。78年度の36兆円という数字は年金に関する他のHPで見つけたものであり、多少信頼性に劣ることは承知している。しかし敢てこの数字を使わせてもらう。


    それにしても99年度までもの凄い勢いで公的年金の積立金残高は増えている。78年度から99年度の21年間に157兆円も増え、年平均の増加額は7.5兆円であった。民間の貯蓄に加え、政府はこのような巨額な貯蓄を溜めこんだのである(特別会計の大黒字)。

    し かもこれは公的年金の積立金だけであるが、これ以外に民間も私的年金を溜めこんできた。つまり日本では将来に備えて民間も政府も貯蓄してきたのである。こ れでは消費が増えず経済がデフレから脱却できないのは当り前である。また政府はこの不足する有効需要を補うための景気対策として、国債を大量に発行してき たのである。しかしこれだけ貯蓄が増えれば、金利が上昇することなく、大量の国債がきれいに消化されるのも当然である。


    最後に、 82年の「財政非常事態宣言」が出された頃の財政状況を推定してみる。手元に82年当時の公的年金の積立金の金額がないため、増加額の様子からこれを推定 するほかはない。筆者はこの数字を60兆円程度と推計した。また外貨準備高は、240億ドル程度であり当時の為替レート250円で換算すると6兆円とな る。

    つまりOECDの基準による純債務を計算するための控除額は、筆者の推計ではあるが外貨準備と公的年金の積立金だけでも66兆円にな る。たしかに国の債務総額は100兆円に迫る公債に加え色々な債務があった見られる。しかし純債務の残高となればたかが知れている。つまり財政危機なんて 全くの作り話であったのである。ちなみに82年度のGDPは273兆円であった。


    財政当局も国債が大量に発行されても、それを消 化するに余るある貯蓄が一方で発生していることを知っていたはずである。そしてこの巨額の貯蓄を土地投機に誘導したことによってバブルが発生したと言え る。後知恵ではあるが、当時としては、地価の高騰を抑える施策と公的年金を増やさない政策を講じるべきであったと言える。


来週は、二回目の財政再建大キャンペーンを取上げ、さらにマスコミの財政危機の基準が変わってきていることについて述べる。

読 者のエコノミストの方から、先週号で記した日銀の国債保有額は69兆円(日経新聞)ではなく、直近では73兆円に増えているという情報をいただいた。また 国の債務の名目GDP比率を104.6%(これも日経新聞)としたが、この出所がOECD Economic Outlook No. 86の付属表ということである。筆者としては、このような情報は有難いものと思っている。

2010年1月25日 (月)

日本の財政構造

10/1/25(600号)経済コラムマガジン
http://www.adpweb.com/eco/eco600.html

 日本の財政構造

  • 純債務残高の名目GDP比率
    人々は日本の財政が危機と簡単に決めつけている。専門家と呼ばれる人々も同じ発言を繰返している。しかし筆者に言わせれば、この根拠が極めて薄弱である。これまで根拠にされているのは主に以下の二つである。

    一 つは単純に政府の債務残高が大きいということである。もう一つはちょっと科学的で、名目GDPに比べ日本政府の債務残高が大きいということである。最近で はこの比率が188%(07年IMF算出)にも達しているとマスコミは警告している。先進各国の比率が100%前後なのに対して、日本の比率が突出して大 きいことを問題にしているのである。


    しかし本誌は、ずっと04/12/13(第371号)「第一回財政研交流会」な どで指摘してきたように、国の債務を問題にするなら単純な債務残高の合計ではなく、純債務残高を用いることを主張してきた。純債務残高は総債務残高から政 府が持っている金融資産などを差引いたものである。特にOECDの基準では、純債務残高を金融資産に加え社会保障の基金も差引いて算出している。GDP比 率もこの純債務残高で算出すべきであり、国際比較にもこれを用いるべきである。

    これは当然の話である。借金があっても、一方に預金などの 金融資産があれば、本当の財政状態を見るには借金から金融資産を差引くのが当たり前のことである。ところが日本における財政論議は、ほとんどの場合、純債 務残高ではなく総債務残高で行われてきた。なぜか日本のマスコミなどは常に大衆を騙そうとしているみたいである。

    筆者が純債務残高にこだ わる理由は、先進国の中で日本の金融資産と社会保障の基金(以下、両者の合計を金融資産等と表現する)が突出して大きいからである。この膨大な金融資産等 を総債務残高から差引いて債務残高のGDP比率を算出すれば、数値は先進各国にぐっと近付く。しかし財政再建狂信者と、人々を脅かすことを商売の種にしているマスコミはこれまでなかなかこの数字を使おうとしなかった。


    ここまでの話を具体的な数字で示す。日本政府の総債務残高には 864兆円(09年11月財務省公表)という数字が今日よく使われている。一方、日本政府の持っている代表的な金融資産は外貨準備である。09年12月末 の外貨準備高は、10,494億ドルであるから1ドル91円で計算すると95兆円になる。

    社会保障の基金の代表は、公的年金の積立金である。08年3月末の公的年金の積立金は188兆円である(よく120兆円という数字が使われるがこれは厚生年金だけ)。したがって総債務残高864兆円か ら両者(金融資産等)の合計を差引くと585兆円になる。これを08年度の名目GDP493兆円で割返すと119%となり他の先進各国にかなり近付く。


    し かし119%という数字は外貨準備と公的年金の積立金だけを差引いて算出したものである。他にも政府の金融資産や社会保障の基金があり、これらも差引いて 純債務残高は算出される。ちなみに日経新聞の1月22日付の記事では、日本の純債務残高の名目GDP比率を104.6%としている。

    この 記事によれば、他の先進各国の純債務残高の名目GDP比率は65%程度(米・英・独・仏)である。ただイタリアが少し悪くほぼ日本と同程度である。しかし その程度なのにどうして日本だけが政府の債務残高を過去30年の間、大問題にされてきたのか不思議なくらいである。なにか新型インフルエンザでカラ騒ぎを している国が、日本だけという話に通じている。


  • オオカミ少年の言葉
    問題にすべき日本の債務残高の名目GDP比率が、188%ではなく104.6%であることを前段で説明した。しかし日本の財政状況をさらに正確に見るにはこれだけでは十分ではない。それほど日本の財務構造が特殊なのである。

    そ れは中央銀行である日銀が日本国債を大量に保有しているからである。本誌で何回も説明したように、日銀が保有する日本国債の69兆円(09年12月30日 付日経新聞)は実質的に国の借金にならない。ちなみに中央銀行が自国の国債を大量に保有しているのは日本と米国くらいである(発行額の15~16%)。ド イツとフランスはほとんどゼロであり、英国が5.5%(英国は昨年、中央銀行による国債の買取りを久々に再開したためこの数字は少し大きくなっていると思われる)程度である。


    日銀が日本国債を買えば、日本政府が日銀に国債の利息を払うことになる。しかし日銀の収益は最終的に国庫、つまり国に納付される。要するに国が日銀に支払った利息は国に戻ってくるのである(準備金を除いて)。

    連 結決算で見れば、国が親会社とすれば日銀は子会社である。日銀の保有する国債は、親会社(国)の子会社(日銀)に対する債務であり、子会社(日銀)から見 れば親会社(国)に対する債権になる。両者の決算を連結する場合、両者の債権・債務は相殺される。また日銀が持っている準備金も国のものである(まさに認 可法人である日銀が持っている埋蔵金である)。


    つまり日銀が保有する国債は、実質的に国の債務にならない。日銀の国債保有額69 兆円を名目GDPの493兆円で割り返すと14.0%になる。つまり日銀の保有する国債を除いた、実質的な純債務残高の名目GDP比率は90.6% (104.6%-14.0%)となり欧米諸国と遜色ないものになる。

    たしかに日本には巨額の金融資産や社会保障の基金があり、さらに日銀 が大量に国債を購入していると言った特殊な事情があり、財政の状況が分かりにくいのは事実である。しかしこのように段取りを追って説明すれば、少なくとも 最近までは日本の財政は問題はなかったことをご理解できるであろう。また金利が世界一低い水準で推移していることを見れば、日本の財政だけが問題にされる のはおかしな話である。


    筆者は、当初は色々な思惑があって(消費税の導入など)、財政当局が日本のマスコミを唆し(そそのか し)、日本の財政が悪いことを喧伝させたと見ている。これをきっかけにとにかく大衆を脅かすことで注目を浴びたい日本のマスコミは、何も考えず30年近く 間違った情報を流し続けて今日に到ったのである。

    ところが日本のマスコミは暴走を始めており、今さら日本の財政に問題はなかったのだとは 言えなくなっている。マスコミを利用して軍国主義を煽った軍部が、マスコミに煽動された国民を抑えきれなくなり、戦争に突入せざるを得なくなった日本の戦 前の状況と似て来た。このようにマスコミを利用することはリスクも高いのである。この結果、長年に渡る間違った情報(日本の財政が悪い)に基づく誤った経 済政策のため、むしろ日本経済本体の方がガタガタになった。


    筆者は、日本の名目GDPが伸びないというより減少していることを危惧する。雇用者所得だけでなく税収も大きく減少するステージに入ったのである。これでは財政を用いた経済政策がますます難しくなる。

    「日本の財政が危機」というオオカミ少年の言葉が繰返され、これが本当の日本経済の危機を招き、さらにこのことによって本物の財政危機を招く可能性が出てきた のである。しかしこのような困難な状況を打破する処方箋は残っていると筆者は考える。それには今週述べた日本の財政の特殊な構造を理解することが必要であろう。


来週は、今週取上げた日本の財政構造を踏まえ日本の財政が危機という話がいかにいい加減であったかを説明する。

2010年1月18日 (月)

財政非常事態宣言

10/1/18(599号)経済コラムマガジン
http://www.adpweb.com/eco/eco599.html

財政非常事態宣言

  • 虚言・妄言のルーツ
    世の中では「本当ではない事」、あるいは「真実ではない事」が、あたかも「常識」として通用している。どういうわけか特に日本にこのような例が昔から多い。筆者はこれらを虚言・妄言の類と呼んでいる。

    最近の例としては新型インフルエンザ騒動である。他の国に比べ、日本ではこのインフルエンザに対する対応が異常であった。街には多数のマスクを付けた人々が行き交っていた。世界中でこのような無気味な光景が見られるのは日本だけである。


    し かし新型インフルエンザが流行し始めた頃、ある専門家がテレビ番組に出演し、それほど心配する必要はないと言っていた。この話が論理的で説得力があったた め、筆者は最初から何も心配していなかった。この良心的な専門家は「今回の新型インフルエンザの毒性は弱い。また日本では在来型のインフルエンザでも毎年 1万人くらいは死んでいる。」と説明していた。もちろん死亡のほとんどはインフルエンザによる合併症による。

    後の様子を見ていると、この 専門家の話は本当であった。新型インフルエンザは、感染力はなかなかのものであったが、在来型のインフルエンザに感染して毎年1万人程度が死んでいること を考えると、死者の数(ほとんど合併症による)は極めて少ない。今日、人々は新型インフルエンザにほとんど興味を示さなくなっている。


    し かし新型インフルエンザ発生当初はマスコミも大騒ぎをしていた。いい加減な評論家がテレビに登場し、一ヶ月くらい外出できなくなるおそれがあり、食料品を 大量に買いだめしておくことを勧めていた。翌日、スーパーには「食料品の買い備えは当店で」という張紙が貼ってあったのには筆者も驚いた。

    前 述の専門家だけでなく、ほとんどの医療関係者は、最初から今回の新型インフルエンザが大したことがない事を知っていたふしがある。しかしマスコミに登場す ると、このような専門家の多くは新型インフルエンザの脅威を強調していた。このようになったは、日本のマスコミやメディアが、真実を伝えるより、人々を脅 かすことに重点を置いた報道姿勢にあるからと筆者は見ている。


    新型インフルエンザの例に見られるように、日本のメディアは科学的 に物事を追求しない。この結果、日本では虚言・妄言の類がはびこるようになった。また虚言・妄言の類が「常識」となっている日本においては、むしろこれら に異論を唱えるまともな論者はマスコミやメディアから排除される。

    日本では数々の虚言・妄言の類が流布しているが、その中で断トツで問題 なのは「日本の財政が危機」という大嘘である。これによって日本の経済政策はずっと誤ったり大きく制限されてきた。名目GDPの減少を見ていると、このこ とによって日本経済の方が本当に危機的状況に陥ったと感じる。


    「日本の財政が危機」という虚言・妄言のルーツは、06/2/13(第424号)「大衆社会における経済論議」で取上げた鈴木善幸政権の1982年「財政非常事態宣言」である。これ以降28年間、日本の財政運営はこの間違った路線の延長線上を進んでいる。筆者は、今日の日本経済の危機と没落を招いたきっかけは「土光臨調」とこの鈴木善幸首相の「財政非常事態宣言」と考えている。


  • 城内議員の質問主意書
    最近、この鈴木善幸政権の「財政非常事態宣言」の問題を取上げたのが、城内実衆議院議員(無所属)の質問主意書である。質問主意書は政府の見解を問うことを目的に議長に提出される。これは国会議員の権利であり、政府はこれに回答しなければならない。


    昨 年12月2日に提出された城内議員の質問主意書は、経済モデルによる分析がないまま政府高官が予算規模に言及している問題を糾すものであった。質問事項は 「経済モデルを使った新規国債発行額」「国債残高と日本国債の信認」「財政危機の認識」の三つである。経過は省略するが、筆者の手元に質問主意書作成に 使った基礎資料のコピーがある。

    質問主意書の一つ目の要旨は、予算規模を決めるには、これによって経済活動のレベルに影響を与えるのだか ら、予算規模の違いによってどの程度経済指標に違いが出てくるのかを示す義務があるのではないかというものである。二つ目は国債の信認は、国債発行残高で はなく経済の状態ではないかというものである。

    そして三つ目は、明確な根拠を示さないままこれまで「財政非常事態」「財政危機」と言われ てきたことに対する見解を問うものである。この質問主意書に対する政府の回答は、おざなりなものでありここでは省略する。筆者は全面的にこの質問主意書の 内容に賛同する。特に三つ目の「財政危機の認識」に強い関心を持つ。


    鈴木首相の「財政非常事態宣言」が出た当時、日本の国債発行 残高は96.5兆円と今日の10分の1程度であったと、城内議員の質問主意書は指摘している。当時、こんなに大量の国債を発行していたなら必ず金利が高騰 すると言われていたものである。しかし質問主意書で言っているように、82年当時の8%から今日の1.2%と、反対に長期金利は下がる一方であった。

    城 内議員は、根拠を示さないまま政府が「財政非常事態」「財政危機」と言った表現を使うことを強く批難しているのである。実際、国債残高が増え続けているの に、物価は下がり長期金利も下がり続けている。28年間も「財政危機」を唱え続けてきた日本政府はまさに「オオカミ少年」である。


    質問主意書の作成に使った基礎資料には、「財政非常事態宣言」当時の新聞記事のコピーが付いている。新聞記事は朝日新聞のものであるが、他の報道機関も似たことを言っていた。まず当時の経済状況を振返る。

    二 回のオイルショック後の経済不況に対して日本は大型の財政出動を行った。また内需不振を受け、企業は輸出に活路を見い出していた。これらによって日本経済 は回復していたが、財政赤字は累積していった。これには物価が上昇しなくなったことも影響している。大平・鈴木内閣は財政再建のための新型間接税(後の消 費税)の導入を模索していた。ところが鈴木政権の最後の半年あたりに世界的な不況となり、最後の頼みの綱であった輸出が減少し、日本経済も不調になった。


    鈴 木内閣は不況で税収不足なのに景気対策に迫られる窮地に立った。大蔵省は、鈴木政権の公約である1984年の赤字国債からの脱却を断念した。さっそく朝日 新聞は「財政、サラ金地獄に」(1982年9月2日)とこの方針転換を批難した。このようなマスコミの雰囲気の中、9月16日に鈴木首相は記者会見で問題 の「財政非常事態宣言」を行った。

    「財政非常事態宣言」の中で、財政再建のため「聖域を設けない歳出のカット」などを行うとした。しかし これらに対してのマスコミの反応は「財政再建の展望が示されていない」と意外に厳しかった。増税を警戒するマスコミは、一段の歳出カットを求めていたので ある。朝日の論壇には「望まれることは良識の星、土光臨調会長への支援」という意見まで現れた。


    「財政再建」の公約が破たんしたと、マスコミはこの後も鈴木首相を責め続けた。とうとう鈴木首相は10月12日に退陣を表明することになる。「財政非常事態宣言」を行って一ヶ月も経っていなかった。

    今 日の10分の1程度の国債発行残高しかなかった28年前から、政府とマスコミは財政危機と騒いでいたのである。また大平・鈴木内閣は何の根拠もなく財政危 機を警戒し財政の再建を訴えていた。そしてマスコミに登場する財政学者(御用学者)は「今の財政の赤字が続けば、そのうち金利は上昇し制御が困難なハイ パーインフレに陥る」と人々を脅していた。しかしこれらは今日から見れば大笑いのセリフである。

    しかし28年経った今日でもマスコミの論調は当時とほとんど同じなのである。マスコミに洗脳されている国民の雰囲気も変わらない。例えば土光臨調に当るものは今日の「事業仕分け」であり、無駄を削れば財政が健全化すると国民・大衆は思い込まされている。


来週は、本当に日本の財政が危機的状況なのかを検証する。

2010年1月11日 (月)

10年今年の景気

10/1/11(598号)経済コラムマガジン
http://www.adpweb.com/eco/eco598.html

10年今年の景気

年頭にあたり、恒例によって今年の景気を占う。ただし今年と言っても、暦年と年度の二つベースがある。経済の変動が穏やかな時は、両者に大きな差異は生じ ない。しかし一昨年の9月のリーマンショックのような大きな出来事があった場合、暦年と年度ではある程度の違いが生じる。本誌の場合、過去において多少曖 昧であったが、今後、特に断りを入れない限り暦年ベースと見てもらいたい。


今年の景気を予想する前に、昨年の予想09/1/12(第553号)「09年今年の景気」を検証する。当時はリーマンショックで世界中の経済が混乱し、その後の政府の対応がよく見えなかった。しかしその割には日本経済はほぼ本誌の予想通りの推移となった。

まず消費は1~2%の減少を覚悟すべきであるが、消費不況(5~10%)という状況にはならないと述べた。消費支出(対前年)の動きを見ている限り、この予想は当りそうである。4月までは対前年でマイナスであったが、5月以降は概ねプラスで推移している。

た だ11月のプラス2.2%という数字にどうしても納得が行かない。筆者は10月辺から日本経済が二番底に向かい始めたと見ている。賃金カットなどで現金給 与総額が減り続けているのに、消費だけが堅調ということが腑に落ちないのである(たしかに前年同月のリバウンドとも考えられるが、前年11月の消費支出 (対前年)は0.5%のマイナスと、前後の月に比べマイナス幅は比較的小さかった)。

設備投資は大不調を予想したが、対前年で 20%を越えるマイナス(法人企業統計)が続いている。これは筆者の予想より大きいマイナスと言えよう。設備稼働率が上がっているのに一向に設備投資が増 えない。稼働率のレベルがまだ低いため、設備投資は海外が中心になっていると考える他はない。

公共投資は麻生政権の景気対策で増えた。少 なくとも10月までは日本経済の下支えになっていた。しかし公共投資の金額自体が小さくなっており、とても日本経済を牽引するものではなかった。ところが 政権交代があって、工事がストップした案件が多く、11月の公共工事請負額はとうとう0.0%とマイナスに転じた。

住宅投資は不調であった。「新設住宅着工件数は100万件を割込みそう」と予想したが、実績は80万件程度と筆者の予想をさらに下回りそうである。

輸 出は予想通りある程度持直した。昨年の今頃はリーマンショックの影響で輸出が最悪であった。しかし企業は需要を海外に求めざるを得ない状況に追込まれてい る。新興国の経済が持直したこともあり、日本の貿易・サービス収支も5月から黒字に転じた。ただし貿易・サービス収支の黒転には輸入物価の大幅な下落も影 響している。

昨年の予想では「2%程度のマイナス成長」とした。GDP統計を見ている限り、実質経済成長率は今のところほぼこの線におさ まりそうである。一方、物価の下落によって名目経済成長率はかなり落込みそうであり、最悪の場合、5%近くのマイナスを覚悟すべきである。そして500兆 円程度を維持してきた名目GDPは、とうとう470兆円台まで縮小することになった。


  • 自民党政権が続いている?
    年度ベースで今年の経済成長率の政府見通しは、実質1.4%、名目0.4%となっている。筆者は、政権交代があったため、一段と経済成長率を予測することが少し難しくなったと思っていた。大したことをやらないと分っていた自民党政権時代の方が読みやすかった。

    一 方、民主党連立政権には色々な考えの人々がいて、誰の主張に沿った政策が実行されるかによって結果がかなり異なってくると思われた。しかし「事業仕分け」 が世間の脚光を浴びたことでこの読みが狂った。これによって民主党が間違った方向に進む可能性が大きくなったと筆者は見ている。


    こ のままでは財政出動による内需拡大政策などとても実現しない。ただ2月の初旬に公表される10~12月のGDP統計の速報値が注目される。これで相当悪い 数字が出る可能性がある(筆者はかなり悪いと見ている)。GDPの落込みの程度によっては、民主党連立政権の雰囲気がガラッと変わることも考えられる。

    し かし筆者は今のところ民主党連立政権のマクロ経済対策には大した変更はないと見ている(国民新党などが主張するような大胆な積極財政が採られる可能性は小 さい)。したがってやっていることは公設派遣村に見られるような、目に付く問題に対するその場しのぎの対応だけである。結果的には自民党政権時代と大した 差はないということになる。


    このような政府の経済政策を前提に今年の経済を予測する。本誌の予想は、GDPを構成する需要項目毎に予想を行いこれらを積み上げる。

    まず消費は全く期待ができない。可処分所得がこれだけ減少すれば、消費が増えるはずがない。場合によっては、昨年以上の落込みを予想している。またエコポイント政策は需要の先食いであり、今年はこの反動が予想される。


    投資項目はバラバラである。はっきり減少するのは公共投資である。国の公共投資は18%の減少である。国の公共投資が減ることに応じて地方の公共投資も減る。ただ地方交付金が多少増えるので地方の公共投資の減少は多少カバーされると見る。

    設備投資は多少回復すると見ている。ここのところ日本の設備投資は対前年で20%以上のマイナスが続いている。しかしいくらなんでもこのような異常事態がずっと続くことはないと考える。輸出企業を中心に設備投資は多少持直すと見ている。

    住 宅投資は横這いと見ている。政府はエコ住宅推進政策を採っているが、住宅建設は伸びないと考える。住宅ローンの返済で苦しんでいる人が多く、さらに雇用不 安があるのだから、エコ住宅減税ぐらいで家を購入しようという者はいない。昨年と同じ80万戸程度の住宅建設着工に止まると見ている。


    輸 出は伸びると見る。引続き不調なのは日本だけであり、波はあるが新興国の経済はかなり回復している。また欧米も多少持直す気配がある。これを反映し日本の 貿易・サービス収支の黒字は月を追うごとに大きくなっている。また菅財務相の「円相場は95円程度が適正」発言の効果が続くようなら、輸出企業とって為替 は大きな障害にはならないと考える。

    これらの予想を合計すると、今年の経済成長率は冒頭の政府見通しを若干下回る程度と予想される。しか し経済情勢が悪化すれば、政府は何らかの対応を行うと考える。例えば小さな補正予算の策定などである。したがって最終的には、日本の経済成長率は政府の予 想に極めて近いものになると思われる。ただ前述したように10~12月のGDP統計の速報値の公表が、一つのターニングポイントになる可能性が少しはあ る。


    このように見てくると、民主党連立政権が目指した内需依存型の経済への転換はとうてい無理な話である。つまり政権交代がなされても何も変わらない。まるで自民党政権が続いているような錯覚に陥るのである。

    来週は、日本の財政が危機という根拠のない話が続いていることを取上げる。

  • 2009年12月21日 (月)

    今年を振返って

    新年は1月11日号からです

    09/12/21(597号)経済コラムマガジン

    http://www.adpweb.com/eco/

    今年を振返って

    • 日本だけは二番底へ?
      本誌は今週号が本年の最後であり、ちょっと今年を振返ってみようと思う。色々とあった中で、一番のトピックスは、やはり政権交代と個人的にはそれに伴って亀井さんが金融・郵政担当大臣に就任したことである。

      亀 井静香氏は、自社さ政権の画策者や自・自連立、自・自・公連立の中心人物の一人と目されている。世間にはこのような政権工作が得意で、政局の人と思い込ん でいる人々がいる。しかし筆者は、亀井さんは政策の政治家と思っている。自民党時代の政調会長や今の閣僚と言ったポストが似合っている。今、本人も生き生 きと活躍している。


      亀井大臣は、手際良く臨時国会で債務返済猶予法案(中小企業金融円滑法案)と日本郵政改革法案を仕上げた。特に債務返済猶予法案は臨時国会での成立は無理ではないかと危惧されていた。筆者も、せいぜい金融庁の検査マニュアルを年内に見直す程度と思っていた。

      ところで今後この法律が実効を上げるかが注目される。実効が上がらない場合は手直しも必要であろう。筆者は保証協会の保証割合が4割になっているのが気になる。4割程度で本当に銀行が債務返済猶予に応じるかということである。

      保 証割合が4割と低くなった背景には、新銀行東京の乱脈融資が影響している気がする。審査能力のない新銀行東京が返す気がない者にどんどん融資を行い、不良 債権を大量発生させた。このことをきっかけに、信用保証協会の保証割合が10割から8割に引下げられたと聞く。また保証付き借入の申請書類の作成が大変に なったようである。もし返済猶予法案の実効が上がらない場合は、保証割合を引上げることも検討する必要があると考える。


      次は今年 の日本経済を振返る。やはり昨年9月のリーマンショック以降の異常な消費の減少によって、世界的な急速な経済の落込みがあった。日本でも昨年10~12月 さらに今年1~3月のGDPは二桁のマイナス(年率)を記録した。3月までの在庫調整は過去にちょっと経験したことがない規模であった。

      さ すがに4月以降はこの反動が起り、また新興国から経済の復興が始まった。さらに各国が財政と金融の両面から対策を講じたため、世界経済は最悪期を脱出し た。少なくとも9月までは世界の経済は回復を示している。日本も麻生政権の景気対策と輸出の持直しによって7~9月は低いながらプラス成長に転じた。


      問 題は10月以降の経済の動向であり、はたして二番底があるかということである。11月に米国の対前月の物価変動がプラスに転じ、金融緩和政策の転換が早ま るのではないかという観測が流れている。しかし筆者は、これは米ドル安によるものであり、米国経済はまだ底を這っていると見ている。中国などの新興国の経 済が力強く回復しているといっても、最終需要国である米国の存在は依然として大きい。新興国の経済発展に期待する声が大きいが、これらの国の経済規模は決 して大きくない。

      今後も米国の経済動向が世界に及ぼす影響が大きいのに、米国経済を軽視する論調が大きいのが気になる。筆者は、日本を除 き他の国の回復は鈍るか、あるいは米国のように底を這うことになると見ている。しかし日本だけは二番底に向かって再びマイナス成長に戻る可能性が高いと感 じている。


    • 景気ウオッチャー調査
      筆者は、直近の経済の状況を一番適切に伝えてくれる情報は景気ウオッチャー調査(街角景気)と見ている。同じ内閣府の発表する景気動向指数やGDPの速報 値より、筆者はこちらの方を信頼している。特にGDPの速報値は、集計が遅過ぎること、また設備投資のブレが大き過ぎることなど問題が多すぎる。しかし社 会的にはGDPの速報値が一番重要視されている。ところでGDPの速報値は実質値ばかりが注目されているが、デフレが続く日本では名目値がもっと重視され るべきであろう。

      12 月8日公表された11月の景気ウオッチャー指数は33.9と前月から7.0ポイントも低下した。これは調査開始以来、最大の下落である。しかし科学性に劣 るという理由なのか、景気ウオッチャー調査は軽視されている。同日に公表された10月の景気動向指数の一致指数の方は7ヶ月連続の上昇を示している。しか し景気ウオッチャー指数は数カ月前から既に足踏みから下落傾向を示していた。


      景気動向指数は、権威はあるが景気ウオッチャー調査 (街角景気)に比べ経済の動向を正しく示しているとは言えないと、筆者はずっと思っている。景気動向指数のデータは、過去から経営が継続している優良企業 から得られたものと考えられる。このような企業は経営基盤がしっかりしており、悪い数字がなかなか出てこないのである。

      日銀などの調査に も言えるが、継続してデータを取れる企業は決して平均的な企業ではない。ところがこのような優良企業のデータを元にした経済数字は良く見えるので、政府や 与党にとって都合が良かったのであろう。しかしこのため政府の経済対策が常に遅れるのである。世間の実感からかけ離れたこれらの数字を信じて経済を語って いたから、自民党は支持者を失ったのである。

      筆者は、10月あたりから、再びかなり急激に日本経済は落込み始めたと見ている。前段で日本経済だけが二番底に向うリスクがあるという根拠の一つは、この景気ウオッチャー調査(街角景気)の結果である。


      日 本では、ケインズ経済学上では考えられないことが起っている。給与や賃金が下落しているのである。ケインズ経済学は賃金の下方硬直性を指摘している。一 方、新古典派経済学では労働への需要が減れば、賃金が下がることによって失業が発生しないことになっている。これに対してケインズ経済学では賃金には下方 硬直性があり一定以下には賃金は下がらず、失業が発生するとしている。

      ケインズの指摘は、当時の英国で大量に出ていた失業者の発生メカニズムを説明するものであった。ケインズのこの失業理論は欧米では程度の差はあるが今日でも有効である。ただ日本だけが例外となってきたのである。


      今年、日本では、給与やボーナスのカットが平気で行われた。賃下げは公務員の俸給にさえ及んでいる。一方、失業率は依然先進国の中で一番低い。これらの現象を見ていると、日本の労働市場だけが、新古典派経済学の理論が適用される世界になってしまったと見られる。

      20 年前までは考えられなかった給与やボーナスのカットが公然と行われるようになって(ボーナスはカットされることがあっても、給与がカットされることはな かった)、国民の可処分所得が大きく減っている。日本経済が二番底に向かうのではないかと筆者が考えている二番目の根拠はこれである。景気ウオッチャー調 査にもこれがいち早く反映されている可能性が高い。しかし失業率があまり大きくならいことに安心しているのか、民主党連立政権は「国債の発行44兆円の死 守」なんてのんきなことを言っている。


    今年もなんとか終わりそうである。新年の第一号は1月11日を予定している。では皆様良いお年を。

    2009年12月20日 (日)

    世界のハレ晴レユカイ ハルヒダンス

    本物は何もしなくても自然に広がる。
    誰がいまの世界中に広がるハルヒ人気を予期できただろうか?
    誰もしていなかっただろう。
    いや、一部ライトノベルの世界では人気を予想した人が居たかもしれない。
    しかし、世界中で知られるまでに人気が出ると想定し、世界に向けて宣伝広告でもしただろうか?していなかった。
    それでも本物は世界で評価されてしまうのだ。

    世界中を旅してきた友人と話したときだった。
    「どこの国に行っても日本のアニメを見たし、評価されているよ。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、キャプテン翼など・・・。ほんとどこの国に行っても日本アニメの悪評を聞いたことがないし、むしろ人気があった。それも年々その人気は増加しているようだったよ」。と
    その通りだと思う。

    たとえばこれ、スペインにあるマジンガーZの銅像
    http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20060821_mazinger_z
    こんなのぜんぜん知らなかった。

    それから、
    イラクのサマーワに駐留していた自衛隊の給水車にキャプテン翼のイラストが描れ、現地の子供たちに大変喜ばれた事が外務省のサイトに掲載されている。

    在サマーワ連絡事務所より サマーワ「キャプテン翼」大作戦 -給水車が配る夢と希望-
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/renraku_j_0412a.html

    このイラストを見て現地の人たちは「キャプテン翼の日本だ!」と日本人を知るのだ。
    それはどういう意味を持つのだろう?

    ネットという強制力のない場を介して世界中の人たちがハルヒを知り、政治的、社会的、経済的制約を受けない純粋な目で見て「面白い!」と人気を得ているのはどうしてか?或いはまたどういう意味を持つのか?
    自国と違う歴史文化風土であるにもかかわらず、ハルヒやキャプテン翼を見て素直に面白いと興味を持ち、日本の素晴らしさを知る。

    本物の感性、ピュアな目で評価されてしまうとはどういう意味を持つのか。
    アニメだけではない。
    日本精神が世界に評価されてしまうのは何故か。

    麻生内閣の目指したブランド戦略の背景には、これからの日本の国家ビジョンや経済戦略以前に、これまでの日本文化や歴史、ひいては日本人が日本人の価値観を改めて見つめ直す鍵があったのではないだろうか。

    過去を大雑把に振り返れば、フランス革命勃興のきっかけ、そしてまた背景となった啓蒙思想の広がりは、その後の西洋人のみの民主主義制度確立や、ほぼ同時期イギリス産業革命の主軸となり西洋人の独善的植民地支配を支えた。
    愚かなことに戦争の火種となった帝国主義を世界各国に生み出し、それは共産主義・社会主義に形容変化させながら過ちを邁進させた。
    今世紀においては新自由主義という名の無政府資本主義に形を変えて現れてしまった大過の価値観ではないだろうか。

    その過ちの価値観の根源は、当然我々日本人が脈々と受け継いできた価値観とは相容れない「支配者」と「従属者」の対立構造を意図的に生む価値観なのだろうが、つまりその過ちの価値観と対峙するのが日本人の「和の精神」の価値観であり、大東亜戦争時にはやむなく戦争を選択させるまでに追い詰めたのだろう。
    戦争をしてでも護ろうとした尊く神聖な価値観が今、60数年の時を経て世界中の良識をもつ一般市民に評価されているのだと、現代のハルヒ人気を見て想う。

    極上コイル

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